我が家の長女。
まさか、進学校に進むとは想定外であった。
結論、中高一貫の私立高校に入学した。
そもそも、小学生の頃から武道の道で、高校も私立強豪校を目指し、志望校を決めなくてはならない中学3年生まで、疑うことなく、一心に武道に励んでいた。
その中で、怪我等でその道が途絶えた時の為に、勉強も並行して励み、勉強での特待生で入学しようとしていた。
だがしかし、コロナで状況は一変した。
目指す大会がなくなり、例え、高校に入学しても、大会がない、練習も自粛のとなり、これがあと何年続くかわからないという状況に、長女は進むべき道を見失った。
それもそのはず。その為に、もう何年も武道に励み、中学校生活も強豪校に入学する為に、入学に必要な勉強だからと、嫌々、割り切って通った。
担任の先生には、「学校がつまらない」と三年間言い続け、その理由として「武道の為にならない。学校に来る位なら、家で自主練をしていたい」と言って困らせていたと言う。
長女にとって、初めてここまでの目的を失った時期だった。
実際、有難い事に数校から、声を掛けて頂き、その中で選択すればいいだけだったのだが、決めかねている長女に指導者達は何度も呼び出し、とにかく、その数校のどれかに早く決めて欲しいと迫られた。
進学先を早く決めないと、相手校の監督も困っていると何度も何度も言われる事に、長女も嫌気がさしてきて、その頃は練習に行くのも、嫌がるほどだった。
寝れない日が続き、情緒が不安定になり、何でもない事で泣き出したり、私も見ていられないほどだった。
道場の指導者に何か言われないように、言わせない状況を作り、私が悪く言われるのは構わない。決断出来るギリギリまで、長女に雑音なしの状況で長女の決断を待った。
長女は、武道をきっぱり辞め、勉強の道を選択するという事に決めた。
道場の先生達は、相当、がっかりしたと思う。
道場初の強豪校に入学に、沸いていたからだ。
疑うことなく。
期待が多ければ多いほど、その反発は大きいものとなった。
武道を続けてほしかった。
そんな簡単な気持ちだったのか。
がっかりした。
一部の指導者に。
軽々しく言われたことに腹が立った。
この子達を無視してた指導者…
同時に、次女が一緒に、その道場を辞めたいと言った時は、ホッとした。
長女の決断を、親としても誇らしかった。
色んな道を考え、今までの自分の夢や目標を変えるまでの、決断をこの子がした訳である。
親に何を言われようが、指導者に何を言われようが、この子がどれだけ悔しい、苦しい思いをして決断をしたかは、一目瞭然。
何を言われようが、この子を守り、この子の決断を全力で支えようと、心に誓った。
この子にはこの子の道がある。
誰かに言われた道なんて、決して行かない。
今は、難関大入学に向けて、長女は勉強に励んでいる。
絶対、この子ならどんな事が待ち受けようと、前を向いて頑張ってくれる。