ほとんど鳴る事がない我が家の固定電話。
今年に入り、呼び出し音が鳴る機会が増えた。
そう、次女の高校受験に向けての、塾の勧誘。
電話の相手は必ず「勉強で困っていますよね」という。
私は決まって「困っていません」と言う。
「・・・・」
沈黙の時間が流れる。
「大抵のご家庭のお子さんが、今、ちょうど受験に向けて悩んでるという事なんですけれども」
「そうですか。うちは、困ってる事はなくて・・・」
「え、ちゃんとお子さん自身で勉強なさっている?」
「はい」
「成績で悩んだりも・・・」
「ないかな」
「わからない所があったら、どうされてるんですか?」
「極力、自力でやってますし、それでもダメなら上の子が教えてくれるので」
「・・・そうですか・・・。」
結局、気が向いたら体験入学をしているので、ぜひ・・・というオチで終わるのだが、
どの電話も、絶対悩んでるでしょ。の体で来るのが、面白い。
長女の時もそうだったが、次女も自分で目標を掲げて勉強しているので、その頑張りに、「もっとしなさい」とか私がいうのも趣旨が違う。
やらされる勉強ほど、身にならないものはない。
成績が全てとは思わないし、大学だって行かなくったって、自立して、やりがいを持って自分の力で稼いでくれれば、なんだっていい。
だから、学校の成績に一喜一憂する事もない。
それでも、本人が塾に行きたいという気持ちがあるなら、ちゃんと受け入れる準備はある。
確かに、長女の高校受験の時は、周りのほぼ100%が何かしらの塾に行っていたので、
もしかして行かせた方がいいのかな?
と、私の安心材料として考えた時期もあったが、長女にその意思はなかったし、そうとなれば行かせる理由もなく、結局、塾に行く事なく、受験は終了した。
色々な選択は出来る。
塾に行かせる、行かせない。
偏差値の高い高校を目指す。目指さない。
大事なのは、本人がどうしたいかと言う部分がハッキリしていないと、何もするにしても身にならない。
自分に置き換えたってそうだからだ。
やる?やらない?
それは自分の意志?
やると決めたら、後悔のないように努力できる?
自分で選択して、決断して、目標を持って、目的に向かえるように・・・
親が無理と決めつけないで、子供のやりたいを尊重する。
出来ようが出来まいが、その原動力をつけてあげさえすれば、何にだって変換していけると思うから。
失敗も成功も、重ねれば重ねるほど、すべてが繋がっていると実感できて、無駄な事なんてないんだって、分かってくる。
生きる力につながる、その原動力。
まだまだ、無限大に広がっていける。
大事に大事に、これからも育ててあげたい。